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本気でFIREをめざす人のための資産形成入門を読んでの書籍レビュー

本気でFIREをめざす人のための資産形成入門 30歳でセミリタイアした私の高配当・増配株投資法

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本気でFIREをめざす人のための資産形成入門の特徴、評価

FIREにあこがれる人は多いと思いますが、ついに日本人から早期リタイヤする方が本をだしました。しかも年齢は30歳。この方の手法を分析してみたいと思います。著者は三菱サラリーマンこと穂高唯希氏です。

 

FIREをするにあたって一番難しいのは?とこの本を読んだとき、またこれから読む人は自分でもできるだろうか?と考えるはずです。また同じことをしてみたい。真似しようとして書籍を手に取る方も多いと思います。

 

この著者の早期リタイヤを実現させた一番の要因。それは。。。。

投資手法?節約?いったい何なのでしょう?

 

 

私が思うに、

FIREを行うに一番有利な条件は、ずばり

年収の多さです。

 

この本を読めばFIREを体験した著者の手法を学べるメリットはあります。しかし一般人と比較して一番違うのは、著者のスペックの高さ。そしてお勤め先→おそらく三菱商事です。

 

誰にも負けない高い年収。そして無駄遣いしない根性。

そうです。FIREが成立した一番の要因は年収なんです。投資手法ではありません。

 

 

いきなりがっかりしましたか?では、書籍のレビューに入ります。

 

 

本気でFIREをめざす人のための資産形成入門を読むメリット

30歳になったばかりの若い著者が経済的独立を果たし、不労所得で生活できるようになった自伝です。これまでこの手の本は海外のものしかなく、日本で書籍が販売されるのは初めてであるため、今後日本でのFIREの先駆けとなると思います。

まだまだFIREという言葉は一般には浸透していないため、いち早くこのような早期リタイヤ手法を学び会社員から独立した生き方を選ぶチャンスとなるかと思います。

これまで投資対象が株だけ、投資信託だけといった方にとっては配当の高いETFという手段があるのかと良い気づきになるでしょう。

積み立てNISA、iDeCoといった金融商品に目がいきがちですが、著者が選択したメインの商品は高配当ETFとなります。

 

 

本気でFIREをめざす人のための資産形成入門の残念だった点

 

せっかくFIREを達成し、書籍として多くのコンテンツを提供できるのであれば、ブログでは書けなかったような、どのタイミングでどの銘柄にどのくらいの金額を投資したのかなどを知りたかったですね。

どちらかというと、投資のきっかけや動機、達成させるためには。。主な投資対象などが中心で、実際の各銘柄への投資金額などがやや不透明でした。

レビューにもあるのですが、正確な資産状況、銘柄の種類はわかりません。

ここがわかれば、ひとつの投資モデルとして多くのFIREを目指す方がベンチマークとして参考にできたはずです。

細かいデータをブログには今後掲載してほしいですね。

※ちなみに著者はツイッターやブログにて情報発信をしています。

 

本気でFIREをめざす人のための資産形成入門の気になったレビュー

アマゾンレビューを見たところ驚く結果でした。私のイメージは30代FIRE達成の日本人初の書籍出版として褒めたたえられているはずだ。高評価が多いに違いないと思っていたからです。しかし発売後すぐのレビューはアンチコメントが多く、星3いくのがやっとというところでした。あれ?今2.1しかありません。

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また、著者の穂高氏の投資した銘柄のいくつかが減配や無配へと転じたというレビューもありました。これが事実であれば著者の配当収入は幾分か減少しているはずです。

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ここ最近になって、大幅減配・無配に転落したWBK(15%減配)、RDSB(66%減配)、HSBC(1年無配)、Jリート(8963:インヴィンシブル投資法人:98.3%減配!)等を大幅にポートフォリオに加えているにもかかわらず、大幅減配・無配転落について、本書でもこの方のブログでも触れようとしないことです。
潜在的には、減配リスクの高いBPなどもこの方はポートフォリオに加えており、投資歴の浅い方々が、安易に著者の真似事をしないかと心配です。

 

ただし、これは30代すぎたばかりの若者を否定するばかりのレビューが多く、そもそもこの年齢であれだけの金額をため込んだこと自体すごいことであるため、嫉妬によるものが多いという見方が正しいかと思います。

30歳で数千万円もの資産を保有すること自体、有能だと思います。

 

 

 

 

本気でFIREをめざす人のための資産形成入門を読んで

今回経済的な独立を果たし、株の配当で脱サラを達成した著者には今後も後輩の育成などブログやTwitterを通して情報発信をしてほしいと思いました。

また、投資手法としては、欲をいえば減配や無配などの銘柄は一度売却して現金化し再度良い投資対象へとリバランスを行ってほしいと思います。

FIREしたその後の人生。どんな心境変化が起こるのでしょうか?

著者はおそらく独身です。今後結婚して家族をもった場合保有資産からの配当、おおよそ15万円から20万円程度では生活自体は厳しいものとなるでしょう。

 

ETFの配当3%程度では元本がどれだけ多くとも、(5000万円あっても年間150万円)物足りない配当金です。元本の多さには圧倒されますが、年間150万円という不労所得は肉体労働や、最近はやりのブログやyoutubeの広告収入などで代替えできるのでは?と疑問を持ってしまいます。

 

 

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